実家じまいコラム
遺品整理を自分でやるか業者に頼むかの判断基準
この記事は一次情報(官公庁・関連団体の公式情報)を確認のうえ作成していますが、専門家による監修は現在準備中です。監修体制については監修者についてのページをご確認ください。
この記事のポイント
- 自分で行う遺品整理は費用を抑えやすい一方、時間・体力・精神的な負担がかかりやすい方法です
- 業者に依頼すると負担は減りますが、費用がかかり、業者を選ぶ手間が発生します
- 「荷物の量」「時間的な制約」「精神的な負担」「特殊な作業の有無」が主な判断材料になります
- 一部だけ自分で行い、残りを業者に依頼する「部分的な併用」も選択肢のひとつです
「自分でやるか、業者に頼むか」で迷ったら
遺品整理を進めるにあたり、自分たち家族だけで行うか、専門の業者に依頼するかで迷う方は少なくありません。「自分でやれば費用を抑えられるはずだが、時間や体力が心配」「業者に頼めば楽になりそうだが、費用や業者選びが不安」というように、どちらを選んでも別の不安が出てくるため、決めきれずに時間だけが過ぎてしまうこともあります。どちらが正しいという決まりはなく、家庭の状況によって適した方法は異なります。まずは、判断材料になる観点を整理してみましょう。
判断材料になる4つの観点
1. 荷物の量
部屋数が少なく、荷物の量が限られている場合は、自分たちで対応しやすいケースです。逆に、家全体に荷物が多く残っている場合は、搬出や処分だけでも大きな作業量になり、業者の手を借りる方が現実的なこともあります。
2. 時間的な制約
平日の日中に作業時間を確保できるか、遠方に住んでいて頻繁に通えるかによっても、進めやすさは変わります。相続税の申告など、期限のある手続きと並行して進める必要がある場合は、スケジュールの見通しも判断材料になります。
3. 精神的な負担
思い出の品と向き合う作業は、体力面だけでなく気持ちの面でも負担がかかりやすいものです。自分たちのペースでゆっくり進めたい場合と、気持ちの整理のためにも早めに区切りをつけたい場合とで、向いている方法は変わってきます。
4. 特殊な作業の有無
大型の家具・家電の搬出、仏壇の供養、特殊清掃が必要な場合など、専門知識や設備が必要な作業が含まれる場合は、その部分だけでも業者に依頼する方が安全かつ確実です。
自分で行う場合のメリットと気をつけたいこと
自分たちで遺品整理を行う最大のメリットは、業者への依頼費用がかからないことです。ペースを自分たちで決められる点も利点です。一方で、次の点には注意が必要です。
- 不用品を処分する際は、お住まいの自治体のごみ出しルール(分別・収集日・大きさの制限など)に従う必要があります
- 大量の家財を一度に処分したい場合、自治体の通常収集では対応しきれないことがあります
- 大型家具・家電の搬出は、人手や道具(台車など)が必要になります
自治体の収集だけでは対応しきれないほどの量がある場合、有償で収集運搬を行う業者に依頼することになりますが、その際は一般廃棄物収集運搬業許可を持つ業者かどうかの確認が必要です。詳しくは「遺品整理業者の選び方」をご覧ください。
品目によって「燃えるごみ」「燃えないごみ」「粗大ごみ」などの区分が異なり、粗大ごみは事前申し込みが必要な自治体も多くあります。また、エアコン・テレビ・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機(衣類乾燥機)は家電リサイクル法の対象品目で、通常の粗大ごみとは別の手続きが必要です。ルールは自治体ごとに異なるため、お住まいの自治体のホームページ等で事前に確認しておくと、当日の作業がスムーズに進みます。
業者に依頼する場合のメリットと気をつけたいこと
業者に依頼する最大のメリットは、時間・体力・精神的な負担を軽減できることです。搬出や処分、清掃までまとめて任せられるほか、買取に対応している業者であれば、家財の中から価値のあるものを査定してもらうこともできます。一方で、次の点は依頼前に確認しておきたいポイントです。
- 費用が発生する(内訳や追加費用の条件を事前に確認する)
- 業者によって対応範囲や質に差があるため、比較検討が必要
- 必要な許可(一般廃棄物収集運搬業許可、買取を伴う場合は古物商許可)を持っているかの確認が欠かせない
業者選びの具体的なチェックポイントは「遺品整理業者の選び方」で詳しく解説しています。
「一部だけ業者に頼む」という選択肢
自分でやるか業者に頼むかは、二者択一とは限りません。たとえば次のような「部分的な併用」も現実的な選択肢です。
- 小物や書類の仕分けは自分たちで行い、大型家具の搬出だけを業者に依頼する
- 買取査定だけを業者に依頼し、それ以外は自分たちで処分する
- 特殊清掃が必要な部屋だけを業者に依頼する
すべてを一方に決めきる必要はなく、負担が大きい部分から業者の手を借りるという考え方で進めると、無理なく進めやすくなります。
実際によくある進め方のパターン
完全に自分たちだけで行う、完全に業者に任せる、という両極端よりも、状況に応じて組み合わせるケースがよく見られます。たとえば、次のような進め方です。
- 貴重品・重要書類・思い出の品は自分たちで確認し、それ以外の家財の搬出・処分を業者に依頼する
- まず自分たちで大まかに仕分けし、判断に迷ったものだけを業者の査定に出す
- 遠方に住んでいる場合、帰省のタイミングで貴重品の確認だけを行い、搬出・処分は別日に業者へ依頼する
こうした組み合わせ方は、見積もりの際に業者へ相談することで調整できます。「全部お願いします」と一括で依頼する前に、自分たちでできそうな範囲を先に伝えてみることをおすすめします。
判断に迷ったときのチェックリスト
最後に、判断の参考になる問いをいくつか挙げます。
- 荷物の量は、休日を何日か使えば片付けられそうか、それとも見当がつかないか
- 実家までの距離は、頻繁に通える範囲か
- 体力的に、大型家具の運び出しに対応できそうか
- 仏壇や特殊清掃など、専門的な対応が必要なものが含まれているか
- 気持ちの面で、時間をかけて向き合いたいか、早めに区切りをつけたいか
これらの問いに対する答えが「自分たちだけでは難しそう」に傾く場合は、業者への依頼、または部分的な併用を検討する目安になります。実家全体の片付けをどこから始めればよいか迷っている場合は、「実家の片付けはどこから手をつける?」もあわせてご覧ください。
よくある質問
自分でやる場合、何から始めればいいですか?
いきなり全体を片付けようとせず、範囲を区切って、判断コストの低い場所(消耗品や明らかな不用品があるエリア)から始める方法があります。詳しくは「実家の片付けはどこから手をつける?」で解説しています。
業者に頼むと費用は高くなりますか?
自分で行う場合と比べると、業者への依頼費用は発生します。ただし、時間や体力の負担を考慮すると、「割高」とは言い切れない場合もあります。金額は依頼内容によって幅があるため、費用相場ページや複数社の見積もりを確認して判断することをおすすめします。
一部の遺品だけ処分を業者に頼むこともできますか?
家財の一部(大型家具のみ、特定の部屋のみなど)の依頼に対応している業者もあります。全体を任せるか一部だけ依頼するかは、見積もり時に相談できる場合が多いので、依頼前に確認してみることをおすすめします。
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