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実家じまいコラム

断捨離の効果とは?暮らし・気持ち・お金・安全の4視点で整理し、生前整理との違いも解説

この記事は、官公庁・関連団体の公式情報などの一次情報と出典を確認したうえで、実家じまい案内所編集部が作成・更新しています。編集方針については運営ポリシーをご覧ください。

この記事のポイント

  • 「断捨離」は、作家のやましたひでこ氏が提唱し登録商標としている言葉で、ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得てつくられました(出典: やましたひでこ公式サイト)
  • 断捨離の効果は、暮らし(探し物・動線の負担軽減)、気持ち(モノへの執着から離れる)、お金(重複購入の防止・買取という選択肢)、安全(通り道の確保)という4つの視点で整理すると考えやすくなります
  • 消費者庁によると、65歳以上の自宅での転倒事故情報が寄せられており、転倒予防のポイントの一つとして「電源コードが通り道にこないように、電気製品を置きましょう」が挙げられています(出典: 消費者庁「10月10日は『転倒予防の日』」)
  • 断捨離は日常的に物を減らす考え方全般を指す言葉であるのに対し、生前整理は本人が元気なうちにモノ・情報・財産を整理する取り組み、遺品整理は亡くなった後に遺族が行う整理という違いがあります
  • 実家の片付けに断捨離の考え方を取り入れる場合は、本人の意思を尊重しながら、実家ならではの物量や仕分けの基準を踏まえて進めることがポイントです
Keep・Donate・Trashと書き分けた仕分け用の段ボール箱と衣類(イメージ)

※画像はイメージです(写真素材: Pexels)

「物を減らしたほうがいいとはわかっているけれど、なかなか手が動かない」——親の家や自分の持ち物を前にして、そう感じている方は少なくないのではないでしょうか。「断捨離」という言葉はよく耳にするものの、具体的にどんな効果があるのか、生前整理や遺品整理とはどう違うのか、あいまいなまま使っている方も多いかもしれません。この記事では、断捨離という言葉の由来をおさえたうえで、効果を暮らし・気持ち・お金・安全の4つの視点で整理し、実家の片付けに取り入れる際の考え方まで解説します。

断捨離とは — やましたひでこ氏が提唱した言葉

「断捨離」は、作家のやましたひでこ氏が提唱し、登録商標としている言葉です。公式サイトのプロフィールでは、学生時代に出会ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得て、それを日常の「片づけ」に落とし込んだものだと説明されています(出典: やましたひでこ公式サイト「PROFILE」)。

  • 断(だん): 入ってきそうな不要なものを断る
  • 捨(しゃ): 家の中にすでにある不要なものを捨てる
  • 離(り): モノへの執着から離れる

公式サイトのトップページでは「モノへの執着を捨てることが最大のコンセプト」だと説明されています(出典: やましたひでこ公式サイト)。つまり断捨離は、単なる片づけの技術というより、「物とどう向き合うか」という考え方・生き方を指す言葉として広まっている点が特徴です。なお、公式サイトには「『断捨離®』は、やましたひでこの登録商標です」と明記されています。本記事では、一般に広く知られている概念の解説として、この言葉を扱います。

入ってきそうな 不要なものを 断る 家にすでにある 不要なものを 捨てる モノへの 執着から 離れる 身軽で心地よい暮らし

図: 実家じまい案内所作成(概念図。出典: やましたひでこ公式サイトの説明をもとに構成)

断捨離の効果を4つの視点で整理する

断捨離の効果は、次の4つの視点で整理すると考えやすくなります。

暮らし ・探し物にかかる時間が  減りやすくなる ・掃除や動線の負担が  軽くなりやすい 気持ち ・モノへの執着から  離れやすくなる ・持ち物と向き合う中で  気持ちが整理される お金 ・持ち物を把握しやすく  なり重複購入を防ぎやすい ・買取に出せる品は  収入につながることも 安全 ・床や通路にある物が  減り通り道を確保しやすい ・地震時の落下物などの  リスクを見直す機会にも

それぞれの視点について、もう少し詳しく見ていきます。

暮らしへの効果 — 探し物や動線の負担が減る

持ち物が多いほど、必要なものをすぐに取り出せなかったり、掃除の際に物をよけたりする手間が増えます。使っていない物・同じ用途で重複している物を減らしておくことで、日々の家事や動作にかかる負担を軽くできる可能性があります。

気持ちへの効果 — モノへの執着から離れる

やましたひでこ氏は、断捨離のコンセプトを「モノへの執着を捨てること」だと説明しています(出典: やましたひでこ公式サイト)。持ち物と向き合い、「本当に必要か」「今の自分に合っているか」を一つひとつ見つめ直す作業そのものが、気持ちの整理につながると語られることが多くあります。ただし、これは断捨離という考え方が目指す方向性として説明されているものであり、効果の大きさや感じ方には個人差があります。統一的な調査データで効果が数値化されているわけではない点には留意してください。

お金への効果 — 重複購入を防ぎ、買取という選択肢も生まれる

持ち物を把握できていないと、すでに家にあるものを知らずにもう一つ買ってしまう、といったことが起こりがちです。断捨離を通じて持ち物を把握し直すことは、こうした重複購入を防ぐことにつながります。また、状態のよいものであれば、処分ではなく買取に出すという選択肢も生まれます。買取対象になりやすい品目の例は「家財の分別と『売れるもの』の見極め方」で紹介しています。

安全面への効果 — 通り道を確保しやすくなる

物が少ない状態を保つことは、住まいの安全面にもつながる要素があります。消費者庁は、65歳以上の高齢者が自宅で転倒したという事故情報が寄せられているとして注意を呼びかけており、転倒予防のポイントの一つに「電源コードが通り道にこないように、電気製品を置きましょう」を挙げています(出典: 消費者庁「10月10日は『転倒予防の日』、高齢者の転倒事故に注意しましょう!」)。同資料によれば、骨折をした場合は要入院となる高齢者が76%に上るともされています。断捨離そのものが転倒事故を防ぐと直接的に証明されているわけではありませんが、床や通路に物を置きすぎない生活を心がけることは、消費者庁が呼びかける転倒予防の考え方とも重なる部分があります。また、持ち物が減ることで、地震などの際に高い場所からの落下物や、避難経路をふさぐ物を見直すきっかけにもなります。

断捨離と生前整理・遺品整理の違い

「断捨離」「生前整理」「遺品整理」は、いずれも持ち物を見直す取り組みですが、指している範囲や前提となる状況が異なります。

  • 断捨離: 年齢や状況を問わず、日常的に物を減らし、モノへの執着から離れようとする考え方全般を指す言葉です。今日からでも、自分の身の回りの一部から取り組めます。
  • 生前整理: 本人が元気なうちに、自身の持ち物(モノ)だけでなく、契約やアカウントなどの「情報」、預貯金・不動産などの「財産」まで含めて整理しておく取り組みです。老後や万一の備えを見据え、家族の負担を減らす目的も含まれます。詳しくは「生前整理とは?」で解説しています。
  • 遺品整理: 亡くなった方の持ち物を、ご遺族が整理・処分することを指します。本人に意思を確認しながら進めることはできず、相続に関する手続きの期限にも注意が必要になるなど、生前整理や断捨離とは前提が大きく異なります。詳しくは「遺品整理とは?」で解説しています。

つまり、「断捨離」は日常の物の減らし方に関する考え方、「生前整理」「遺品整理」は誰の持ち物を、どのタイミングで、誰が主体になって整理するかという実務の枠組みを指す言葉だと整理できます。親の家や自分の老後に向けた片づけを本格的に進めたい場合は、断捨離的な考え方をベースにしつつ、実務としては「生前整理」の記事群を参考に進める方が、必要な手順を漏れなく確認しやすくなります。

実家の片付けに取り入れる場合の注意点

実家の片付けに断捨離の考え方を取り入れたいと考える方も多いですが、日常の断捨離とは異なる注意点があります。

  • 物量が多い: 何十年分もの荷物があるため、一度にすべてを断捨離しようとすると挫折しやすくなります。範囲を区切って少しずつ進める方法が現実的です。
  • 本人(親)の意思を尊重する: 親が健在な場合、家族が一方的に「捨てよう」と進めるのではなく、対話を重ねながら進めることが大切です。伝え方の工夫は「実家の片付けを親と話し合うコツ」で詳しく解説しています。
  • 貴重品・重要書類を優先して確保する: 通帳・印鑑・権利証・保険証券などは、断捨離の勢いで誤って処分してしまわないよう、早い段階で見つけて別の場所にまとめておくことが重要です。
  • 迷ったら「保留」にする: その場で「残す」か「処分」かを決められないものは、無理に判断せず、いったん保留にして期限を決めて後から見直す方法が有効です。

実家の状況(親が健在か、亡くなった後か、すでに空き家かなど)によって進め方や注意点は変わります。具体的な進め方は「実家の片付けはどう進める?状況別の進め方と注意点」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

まとめ

「断捨離」は、作家のやましたひでこ氏が提唱し登録商標としている言葉で、ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に由来します。効果は、暮らし・気持ち・お金・安全という4つの視点で整理すると考えやすく、なかでも安全面については、消費者庁が呼びかける転倒予防の考え方とも重なる部分があります。断捨離が日常的な物の減らし方に関する考え方であるのに対し、生前整理・遺品整理は、誰の持ち物を、どのタイミングで整理するかという実務の枠組みを指す言葉です。実家の片付けを本格的に進めたい場合は、断捨離の考え方をヒントにしつつ、本人の意思を尊重しながら、実務としては生前整理・実家じまいの進め方に沿って取り組むことをおすすめします。

お住まいの地域で相談できる業者を探したい場合は「地域から相談先を探す」もあわせてご覧ください。

よくある質問

断捨離とは何ですか?誰が提唱した言葉ですか?

「断捨離」は、作家のやましたひでこ氏が提唱し、登録商標としている言葉です。学生時代に出会ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得て、日常の片づけに落とし込んだものだとされています(出典: やましたひでこ公式サイト)。公式サイトでは「モノへの執着を捨てることが最大のコンセプト」と説明されており、片づけの技術だけでなく、物との向き合い方そのものを指す言葉として使われています。

断捨離をするとどんな効果がありますか?

効果は、暮らし(探し物や動線の負担が減る)、気持ち(モノへの執着から離れる)、お金(重複購入を防ぐ、買取という選択肢が生まれる)、安全(通り道を確保しやすくなる)という4つの視点で整理すると考えやすくなります。ただし「必ずこうなる」と保証された効果ではなく、感じ方には個人差があります。断捨離を実践した結果として気持ちが軽くなったと語る人が多い一方、それを裏づける統一的な統計調査があるわけではない点には留意してください。

断捨離と生前整理はどう違いますか?

断捨離は、年齢や状況を問わず、日常的に物を減らして身軽に暮らそうとする考え方全般を指す言葉です。一方、生前整理は、本人が元気なうちに、自身の持ち物(モノ)だけでなく、契約やアカウントなどの「情報」、預貯金・不動産などの「財産」まで含めて整理しておく取り組みを指します。実家じまいの文脈では、老後や万一の備えを見据えた生前整理として進める方が、実務的には目的に合うことが多くなります。詳しくは「生前整理とは?」で解説しています。

断捨離と遺品整理はどう違いますか?

断捨離は本人が主体となって進める日常的な片づけの考え方であるのに対し、遺品整理は、亡くなった方の持ち物をご遺族が整理・処分することを指します。遺品整理では本人の意思を確認しながら進めることができず、相続に関する手続きの期限にも注意が必要になるなど、断捨離とは前提となる状況が大きく異なります。詳しくは「遺品整理とは?」で解説しています。

親の家(実家)の片付けにも断捨離の考え方は使えますか?

「残す・保留・処分」を分けて考える、迷ったら保留にして期限を決めて見直すといった断捨離的な考え方の一部は、実家の片付けにも応用できます。ただし実家の片付けは、物量が多いこと、本人(親)の意思を尊重しながら進める必要があること、貴重品・重要書類を優先して確保する必要があることなど、日常の断捨離とは異なる注意点があります。具体的な進め方は「実家の片付けはどう進める?」、家財の仕分けの基準は「家財の分別と『売れるもの』の見極め方」で詳しく解説しています。

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